yasudayasuya’s blog

詩や歌詞を書いています

憂き世

溢れた水は戻らなくて

どうしようもないことばかりだね

仕方がないと言い聞かせて

流され流され生きている

 


転ばぬように気にしすぎて

姿勢もだんだん悪くなった

丸まった背中の後ろから

ビル風が強く肩を叩く

 


忘れたい思い出ばかり

大体ちゃんと覚えていて

忘れたくないことは

記憶の底に沈んでいく

 


終わりの来ない追いかけっこ

急き立てられて時は過ぎる

暮れない昼はないけれど

明けない夜もないでしょう

 


川の流れに浮かぶ葉は

くるくる廻り流されていく

いつかは海に着くだろうか

それとも沈むだろうか

 


辿り着く場所も見えずに

大事なものさえわからない

それでも歩みは止めぬまま

憂き世の波を渡ってゆけ